オーロラ撮影

過去5年間で最大の太陽嵐、地球に8日到達(THE WALL STREET JOURNAL)ということで、低緯度でのオーロラ観測が期待できると、『オーロラ―ウオッチング&撮影ガイド』で早速お勉強。
NOAA / Space Weather Prediction Center で太陽風の速度・地場などを見ます。

上段の白線が5以上で、赤線がマイナス側あればオーロラの発生する期待度が大。
次に、太陽を観察しているSDO衛星の画像をチェック。
コロナホールの高速太陽風は3日後には地球に到達するので、オーロラの発生を3日前に予測できます。

では、実際にオーロラを撮影するための機材はというと、
カメラの選びの条件は、基本的に長時間露出、B(バルブ)やT(タイム)~10秒程度のマニュアル露出ができること。
オーロラ撮影に向いているカメラはズバリ、デジタル・フイルムともマニュアル機能が付いた一眼レフカメラ。
デジタルカメラはフイルムのような相反則不軌(長時間露出をすると時間とともに感度が下がってくること)がないので、露出時間が短くてすみ、
フイルムカメラのように途中でフイルム交換の作業がありません。
実際にオーロラを撮影している場面でカメラをみると、最近ではほとんどの人がデジタルカメラでオーロラを撮影しています。
一生に一度ほどのチャンスでフイルムに写っていなかったでは悔やめれますから、その場で確認できるデジタルの選択は当然ですね。
但し、バッテリーは低温ほど機能が低下するので、予備も必要ですね。
オーロラの撮影では、対角線魚眼レンズ(16mmぐらい)~24mmの起広角レンズがおすすめです。24mm~28mmは前景を入れての撮影、35mm~50mmレンズでクローズアップ。
開放F値の明るいレンズが、掘影時の露出を短くできる点で適しています。
オーロラは長時間露出のため手持ち撮影はむずかしいので、カメラを三脚に固定して撮影します。
カメラがプレないように、多機能スイッチがあるリモートスイッチ(レリーズ)があると便利。
lSO感度はlSO1600~6400で、記録画質はJPEGの最高画質か自由度が高いRAWデータで。
撮影対象が暗いので、マニュアルフォーカスでピントを合わせます。
ピント合わせには、ライブビュー機能を使い、徐々に拡大率を上げピントを合わせていきます。
撮影後は、カメラは完全に冷えきっていているので、そのまま室内に持ち込むと結露しますから、密閉性の高いポリ袋にカメラを入れてカメラバックに収納して部屋に入ります。


























今回の低緯度でのオーロラの写真が闇夜に太陽からの贈り物 世界各地でオーロラ観測
残念ながら、日本国内での観測はできなかった模様です。

となると、やっぱり海外でとなりますが、北米でのお勧めは、
アラスカ 
Fairbanks  市内に宿を取って郊外の鑑賞スポットへ出かけるガイドツアーに参加するか、郊外のロッジに滞在してオーロラの出現を待つ。
Chena Hot Springs アラスカ屈指の温泉リゾートで、チナ・ホット・スプリングス・リゾートでは敷地内からオーロラを見ることも可能。
Bettles 国立公園へのゲートウェイで、統計上オーロラがもっともよく見られるオーロラ帯にあるため、近年では秘境的オーロラ鑑賞スポットとしても注目されている。
Coldfoot フェアバンクスから陸路で訪れることができる。
カナダ 
Yellowknife 明るいオーロラであれば町中からでも見られるが、手軽なのは現地のツアー会社が催行する鑑賞ツアーに参加する方法で日本人ガイドも多く、言葉の心配も不要。
Whitehorse バンクーバーから飛行機でダイレクトにアクセスでき、山並みにかかるオーロラなど変化に富んだ雄大な景色が楽しめる。
Fort McMurray 街明かりが届かない郊外へガイドツアーに参加してのオーロラ鑑賞。
Dawson City ホワイトホースから飛行機で、アラスカに続く山々やユーコン川が見渡せる「ミッドナイト・ドーム」の小高い丘から見るオーロラは格別。
Churchill ウィニペグから飛行機で約2時間30分。かつて気象観測に使われていた「オーロラ・ドーム」での観測が人気。
Fort Smith 鑑賞スポットは町から車で約20分のウッド・バッファロー国立公園内のキャビンなど。
北欧では
フィンランド
Rovaniemi 町の北東約8km、北極圏の境界上にあるサンタクロース村で、昼間はサンタに会い、夜はオーロラに会いに出かけることができる。
Saariselka フィンランド最北の人気リゾートで、近郊のイナリなどへ出かけるガイドツ アーを利用するか、郊外のホテルに宿泊するのもよい。
Yllas オーロラ鑑賞の穴場的スポット。
Levi フィンランドの人気No.1スキーリゾートで、オーロラだけでなくスキーも楽しみたいという人におすすめ。
Luosto/Pyha ピュハ・トウントウリにある人気のスキーリゾートで、オーロラ鑑賞だけでなくラップランドの大パノラマも楽しめる。
Muonio 中心部にある「キエラ・ネイチャー・センター」では、プラネタリウムや3D映像のネイチャープログラムが楽しめる。
スウェーデン
Kiruna スウ工一デン王立宇宙物理学研究所は、日本など世界7カ国のオーロラ共同研究機関として有名。
Abisko アビスコ国立公園の中心に位置する人気のリゾートで、標高約1000mのヌオーリア山頂「オーロラ・スカイ・ステーション」は視界が広く、オーロラ鑑賞に最適。
Dundret 冬期には人気のスキーリゾートとして賑わう。
Jukkasjarvi 一番の人気スポットは、毎年12月上旬から作られる、「アイス・ホテル」で、ホテルの裏側はトーネ川(冬期は凍結)というロケーションで、オーロラ鑑賞にも適している。
Tromso オーロラ帯に位置する北極圏でもっとも大きい町で、「北のパリ」とも讃えられ、オーロラ研究で知られるトロムソ大学がある。
Karasjok ラップランドの先住民サーメの集落があることから、別名「サーメの首都」ともよばれる。
南半球では南極という手もありますが、
ニュージーランド
Queenstown 南緯45度と高緯度に位置しているが、白夜がないため夏冬問わずオーロラに遭遇するチャンスがある。
Lake Tekapo ニュージーランドの中でも晴天率が高く、空気が澄んでいることから天体観測の名所としても知られる。
Invercargill 南島の最南端に位置し、さらに南のスチュワート島へ渡ってオーロラ鑑賞のチャンスを待つことも可能。
オーストラリア
Hobart シドニーに次いで2番目に古い歴史を持ち、北半球でいえば北海道とほぼ同じ緯度にあり、南半球で低緯度オーロラが見られるエリアとしても注目されている。
 
最後に我が写真の師匠、久門 易氏のイエローナイフでのパノラマ写真をご覧下さい。

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