「自作派」がPCにすべきこと

PCを98で始めた頃、スタンダードな機種でも30万はしたかと思います。
ですから、台湾のショップで組み立ててもらった方が、旅費の分がまるまる浮くので得だよと云われたものです。
その後、PCショップが各地にできて、PCパーツをユーザーが自分で組み立てる「自作PC」がメーカー製PCよりも安価で高性能なモノができるとして持て囃されたものです。

ところが、2008年にツクモが倒産、2011年にT・ZONEが閉店、2012年クレバリーが自己破産と、アキバや日本橋で隆盛を誇ったPCショップが相次いで撤退しました。
一つはPCの主流が拡張性の高い、自分でパーツを追加し易いデスクトップから、自由度の低いノートPCに変化したこと。
今ではメモリーの増設はおろか、消耗品であるバッテリーさえも自分では交換できない密閉構造となり、工場への「修理依頼」扱いといった始末です。
そして、デスクトップもメーカー製PCの低価格化でコストパフォーマンスは高くなり、自作する最大のメリットである予算の節約が成り立たなくなりました。
もはや自作派はより高性能な機能を求めるコアなゲーマーだけの世界となり、書店でもパソコンコーナーが縮小され、スマートフォンとタブレットの雑誌が増えているように、PCショップがケータイショップに変わるのも無理はありません。



そんな状況で、I/O (アイオー) 2012年 10月号特集「自作派」がPCでできること・「自作派」がPCにすべきことが目を引きました。
「ノートパソコン」や「スマホ」や「タブレット」のように、ユーザーがカスタマイズする隙のない製品が数多く出ている現状で、「自作派」は、コンピュータとどう付き合うべきか?

なかなか刺激的なテーマですが、結論は通常使うPCとしてはもはや市販製で充分。
ただ、作る楽しみを味わいたいなら「マイコンボード」をお勧めするというものでした。
Arduino Uno Netduino(Arduinoピンコンパチ.NETマイコンボード)
Arduino Uno (アルドゥイーノ ウノ)
¥ 2,520
Netduino (ネットドゥイーノ)
¥ 3,495

なにやらマイコン黎明期に逆戻りしたような・・・。

Arduinoは、Atmelが提唱する開発ボードで、Atmelの8ビットマイコン「ATmega328」をベースに、32KBのフラッシュメモリ、2KBのSRAM、1KBのEEPROMを備え、WindowsやOS X、Linuxに対応する。
C言語など昔とった杵柄を使って「Arduino IDE」をダウンロードして、プログラムの深みにハマるもよし、ラジオ工作でのハンダ付けの腕を生かして、ボードを自作するもよし。

Raspberry Pi Photo.jpg
Raspberry Pi(ラズベリーパイ) $25 ならSDカードを足すだけでLinuxを走らせることができます。

これではスペック的に不満だという方は、最大45GHzの高速CPUを並列処理させてスパコン並みの環境を実現するという「Parallella」が用意されています。

Parallella $99

これからは自作派はアキバや日本橋にラジオパーツの店を巡るという、よりデイープな世界に侵たるのでしょうね。

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